2023年は酷暑が長く続き、その影響から職場の熱中症による死亡件数が過去5年間で最多の31件も発生しました。
死亡災害全体の概要をまとめると以下になります。
・発症時・緊急時の対応が不十分だった事例が28件
・暑さ指数(WBGT)を理解・利用ができなかった事例が25件
・熱中症予防のための労働衛生教育が実施できていなかった・不十分だった事例が18件
出展:厚生労働省ホームページ (https://www.mhlw.go.jp/index.html)
「令和5年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000900487.pdf)
事前に作業現場での熱中症対策の周知や教育が不十分だった事が原因の事例が多数発生しており、知っていれば防げた、発症時に適切な対応ができていれば死亡までにはいたらなかった可能性があり、とても残念です。こういった事例が発生してしまう課題をみてみましょう。
熱中症対策導入の課題
2つのポイントがあります。
①作業者と管理者の思いが異なる
・休憩したいけれど作業ノルマがあるからそのメドが立たないと休憩しにくい。
・体調がイマイチなのたが、みんなに心配かけたくないので自分から休みたいと言い出しにくい。
・休憩時間・休憩頻度は考えてくれているが、休憩場所が涼しくない、又は快適な設備が不十分。
・作業現場の暑さ具合はバラバラで、ひどく暑い現場は休憩を増やすなどの配慮が必要。
・作業者全員の体調管理をしたいが時間がなくて対応できていない。
・水分補給と休憩はしっかりと指導しているが、それだけでは不安であることはわかっている。
・体調不安があっても相談できず無理をしているのではないかと心配。
・作業者の体調が第一ではあるが、工期も遅らせたくない。
どちらも「しっかり働きたい」という思いは同じですが、限られた時間・方法での対策で行うという「しばり」があり、
またちょっとしたコミュニケーション不足があるとせっかくの対策が有効に行われなかったりします。
②熱中症対策の理解度が異なる
講習やセミナーを受けた管理者なら熱中症対策への理解がある程度深まっていますが、暑熱現場で働く作業者は場合によっては暑熱現場での作業経験が少ない管理者からの指示ではどうしてもその理解は不十分となるでしょう。いくら管理者が対策の重要性を強調しても作業者に伝わらず、不適切な判断で休憩をとらない、まだ大丈夫だろうと無理をして作業を行い熱中症につながってしまいます。
課題を解消するには
(A)コミュニケーションを密にしてお互いの思いを共有
・定期的にミーティングを実施
毎朝10分間でもミーティングを現場で行い、管理者と作業者がその日の暑熱状態や作業内容、安全対策を確認し、熱中症対策について必ず話し合いましょう。作業者からの意見やフィードバックをしっかり受け付け議論することにより、毎日タイムリーな熱中症対策ができるはずです。
・フィードバック用のアンケートや意見箱の設置
作業者が匿名で意見や改善点を提出できる意見箱を設置したり、デジタルアンケートを通じたフィードバックを積極的に収集してみましょう。その結果を毎朝のミーティングで話題にしてみたり、課題解決をみんなで行うことで一体感も生まれるでしょう。
(B)熱中症予防の知識を共有
・熱中症対策の教育プログラムを実施
作業者を対象とした研修を定期的に開催し、しっかりと時間をとったなかで対策の意義を理解してもらいます。例えば、実際に起こった熱中症死亡災害の事例から、対策を理解しすぐに実施することの重要性と、気づきからどんどん問題点を積極的に取り去っていく意識が高まるでしょう。
・ワークショップを開催
管理者と作業者が一緒に参加するワークショップを開催しましょう。熱中症対策についての意見交換や問題点の共有を行い、共通の認識を形成します。また、グループディスカッションを通じて、自分たちの作業現場にとって実際にどういった対策が効果的なのかを話し合います。これにより、双方が納得できる対策を導入できます。
まとめ
気象庁の発表では全国的に暖かい空気に覆われやすく、7月~9月の気温は高くなる見込みです。7月ですでに40度を超えた観測地点もあり、暑さに警戒が必要です。
コミュニケーションを行いながら熱中症対策の大切さの共有と、熱中症予防の知識を深め、まだまだつづく猛暑を乗り越えましょう。
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