6月も中旬を迎え梅雨入りしました。
梅雨の時期は、ジメジメしていて汗がかきにくくなるので
体が熱を溜め込みやすくなってしまいます。
熱を溜め込むと体の中心温度が上昇します。
今回は、熱中症と深部体温の関係について説明したいと思います。
熱中症と深部体温の関係
熱中症とは、「からだの体温調節機能が正常に働かなくなる事」により引き起こされます。
体温調節機能が働かなくなり、体内に熱がこもって体温が異常に上昇する事で熱中症は起こります。
深部体温
そこで熱中症対策のヒントとなるのが、今回説明する「深部体温」になります。
人の体温は大きく2種類に分けられます
・皮膚の表面の温度「皮膚温」
・脳や内臓の機能を守る為に常に一定に保たれている温度「深部体温」
皮膚温に比べ、深部体温はからだの中心にあり外気温による影響は受けにくいです。
通常、深部体温は皮膚温よりも1℃程高い37℃前後で一定に保たれています。
しかし、体温調節機能がうまく働かなくなり37.5℃以上の高温状態が続くと熱中症を発症します。
熱中症を予防するためには深部体温のオーバーヒートを未然に防止する事が大切になります。
しかし深部体温は身体の中心にありますので、計測する事が困難です。
正確に計測するためには、直腸・膀胱・鼓膜・血液などで計測しなければならず
病院で計測出来ても、お仕事中はとても難しい…。
深部体温を調整できるようにする体作り -暑熱順化-
熱中症になりにくい体作りをするにあたって
「暑熱順化」という言葉があります。
汗をかきやすくし、体を暑さに慣れさせる事です。
汗をかきやすくすることで体が熱を発散しやすくなり熱中症になりにくくなります。
では、どうすれば暑熱順化することができるのか...。
とても簡単です。日常的に2つの事を実践してみてください。
①日常から屋外で運動する。
ほんのちょっと「きついな」と感じる程度の運動を週末などに30分ほど続けてみましょう。
からだが体温調節の仕方を思い出し熱中症になりにくいからだづくりが出来ます。
②入浴する。
40℃ぐらいの湯舟に10分ほど浸かるようにしてみましょう。
汗腺がひらくことで汗をかく準備ができます。
また湯舟につかることで深部体温が上昇し血管が拡張する事で
体温調節機能を鍛えることが出来ます。
つかりすぎてのぼせないように気を付けてください。
深部体温を下げる取り組み
深部体温を下げる取り組みの中で最も簡単なのは冷水につかる事です。
全身を冷水につける事で体温を全体的に下げることができます。
…しかし、現場で冷水の浴槽を準備して体をつけることはほぼ不可能...。
そんな場合は、首から太ももにかけての体幹を冷やすようにしてください。
冷たい飲み物を飲むことも有効です。
冷たい飲料を飲むことで、体内から冷やすことで深部体温を下げることができます。
他にも保冷剤を握ったり、冷水に足をつけるなども有効です。
手や足を冷やすことで深部体温を下げることもできます。
手や足先の末梢血管を冷やすことで冷えた血液が体をめぐり
深部体温を下げることができます。
まとめ
最後に、熱中症と深部体温の関係についてのまとめになります。
・深部体温は通常37℃前後
・37.5℃以上が続くと全身のけいれんや意識障害等熱中症の症状が現れます。
↳深部体温が高い状態が続く場合は、すぐに医療機関に搬送する事。
・深部体温を意識的に下げる取り組みをする。
↳首から太ももにかけての体幹部分の冷却
↳冷たい飲料を飲むこと
「深部体温を下げる事」は効果的な熱中症対策に繋がります。
深部体温の上昇を
しっかり抑える!
しっかり下げる!取り組みを行ってください。
熱中症は身体の中心の熱から起こる事を理解し 是非とも効果的な熱中症対策に繋げて下さい。
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